ブックレビュー

実用書レビュー:『ムリなくできる親の介護』を読んで、「いつかくる怖い現実」から「いつきてもOKの現実」に心をアップデートしておきませんか?

『ムリなくできる親の介護』ブックレビュー

レビューを書くためにこの本を読んでいたら、あまりに熱中したがためにささいなことで夫と喧嘩になり、正月早々危機を迎えそうになった葉っぱ(@kikaku)です。

いや、危なかった(笑)

みなさんも気を付けてください。
※この記事は前身のブログ「葉っぱ企画」2019年1月6日のリライト記事です。

追記:この記事は、介護情報サイト「きらケア きらッコノート」さんの3/13の記事:職場でも自宅でも。介護に役立つ本レビューまとめでもご紹介頂きました。
多様な介護本のレビューが掲載されてますので、ご興味のあるかたはぜひご覧ください(^-^)

 

葉っぱはブログ飯で有名な染谷昌利氏のオンラインサロン「ギガ盛りブログ飯」に参加しており、そのサロンのサービスの1つであるギガ盛りUnlimited経由で、今回日本実業出版社様より『ムリなくできる親の介護』を献本して頂きました。

まさに、葉っぱ的にもジャストな本でした!!

 

何故ならちょうど、夫のご両親(二人とも70代前後)がそれまで長年住んでいた雪国の自宅を売り払って、私たちが住んでいる東京郊外のご近所へ引っ越してきたばかり。

1年くらい前に「先のことを考えて、そのうち東京に出てくる選択肢も考えてみたら」と、何気なく提案してみたつもりが、ご両親はあれよあれよという間に家を売る算段をつけ、荷物を整理し、住む場所をさっさと決めて半年後には、ほどよい距離のご近所さんに。

 

この行動力には、ビックリΣ(゚Д゚)

 

ご両親とも元気いっぱい東京生活をエンジョイし始めたところですが、正直、これから何が起こってもオカシクはありません。覚悟を決めておかないと。

ちょうどその時、この本のレビューの話が…。

まさに「渡りに船」!!
本が届くのが待ちどうしかった~♪(∩´∀`)∩

この本は、

特に30代40代の人たち 

もしくは

ご両親の年齢が70代前後

であるなら、1度は目を通しておいて欲しい本です。

もちろん、

親の介護真っただ中!

という人にとっても「こんなアイデアや選択肢があったのか」、現況がはたしてベストなのかを見直すための、いいきっかけになるのではないかと思います。

作者は、34歳から突然の介護生活がはじまって、3人の介護を経験しているフツーの元サラリーマン。

いやもう、この本と作者の工藤宏伸氏には「感謝」以外の言葉がないです。

この本に今、会えてよかった。
よくぞ、これだけしっかり書いてくださったなと。

こんなにわかりやすく、介護の現実味を実感することができて、介護の現実世界を垣間見ることができるなんて。

さらに介護離職についての考えや、介護のお役立ちアイテムや豆知識、はては看取りについての心づもりから、亡くなったあとの遺品整理の話まで!

 

本当に幅広く、「親を失うということの現実」について知っておきたいこと・知っておくべきことが網羅されていたように思います。

 

介護の専門家というのはもちろんたくさんいらっしゃって、本などもたくさん発行されているんでしょうが、やはりこういう、実際に介護を経験したイチ一般人という視点での実体験の本を、葉っぱの場合はまず読みたいと思います。

しかも筆者は最終的に父・祖母・母と3人の介護経験をされ、結果的には大ベテランとなってしまったがために、幸か不幸か介護についての知識も研ぎ澄まされています。

 

筆者が男性というところもポイントです。

まさにこれから働き盛りを迎えようという年代の男性が、ある日突然会社員という社会からほうりだされて一般的に男性には不向きだろうと思われがちな、介護という完全に違うフィールドへ立たされてしまうという。

性別など全くお構いなしにやってきてしまうという、非情なリアル。

実際、在宅で介護する男性の割合はすでに4割にせまっているそうです。

 

そして、男性ならでは(?)かもしれないと思う視点が、「なんとなくこんな感じ」と考えてしまいがちな介護についての見方を、とても新鮮にしてくれています。

あなたは、いざ親の介護が始まったときに頼れる人はいますか?

ここでは、たいていの人が「他人事」と考えがちな介護を、「自分事」ととらえるのに葉っぱ自身に役立ったエピソードをいくつか挙げてみます。

介護のリアル1:介護がはじまる年齢

本に掲載されている調査結果によると、

将来、自分が介護するかもしれないと意識しはじめた平均年齢は「48.2歳」で、実際に在宅介護をはじめた年齢は「50.9歳」でした。(P.15)

とのこと。
そしてこれはあくまでも平均値。

いざ介護がはじまったとき、頼れる人は周りにいるでしょうか?

葉っぱには、いません。(断言)

この本を読んで驚くなかれ、介護離職する人も多いとニュースなどで耳にすることが多い世の中なのに、いざ介護が始まってみたら、会社にも友達の中にも介護経験者を見つけることが難しいそうです。

介護していることをひた隠しにしている人も多いとか…。

介護のリアル2:節目は親の75歳?

70代前半まではひとりでできていたことも、75歳をすぎると急にできなくなることが増えます。(P.17)

この文には、思わず硬直。
今は元気な親たちも、あと数年でこうなる可能性があるのかと。

でもこの本を読んだおかげで、その心づもりができました。そのうち怪しい兆しがあれば、この本にかかれているサインをチェックしたり、検査を上手く利用して判断をすればいいとわかりちょっと安心。

介護のリアル3:成年後見人制度のデメリット

個人的にショックを受けたエピソードは、親が認知症になった場合の財産管理の手段の1つである、成年後見人制度 のデメリットについてです。

じつは葉っぱは弁護士秘書の経験が2年ほどありまして、担当していた弁護士が成年後見人になっている事案も多く、詳細についてはともかく制度を知ってはいたのですが…。

 

後見人は指定できないので、ある日を境に、会ったこともない専門職にお金を払わないといけなくなります。

仮に80歳の女性が認知症になり、この制度を平均余命である12年利用したら、月3万円を支払う場合、432万円の出費になります。(P.107-108)

なんと…。

 

後見人制度についてのこうしたデメリットの部分について、初めて知りました。

 

「なるほど高齢で認知症が始まったら、ちゃんとこういう制度があるのかぁ」なんて秘書時代はお気楽なことを思っていましたが…。

よく考えたらそうですよね。よく知りもしない人間が勝手に後見人として決められて、家族の財産が裁判所の管理下になってしまう上に、毎月の費用まで発生してしまうなんて…。

 

指定できないというのは公平性の観点だろうと思いますが、葉っぱが担当していた弁護士はいい人でしたが、士業の先生は正直人によって当たりはずれが…。(ここだけの話ですよ)

そして先生方は常に忙しく、こちらの都合よりも先生の都合に合わせないといけない場合が多かったりします。成年後見人制度のデメリットを解消すべく注目を集めているという「 家族信託」 の紹介に、葉っぱはがぜん興味をもってしまいました。

 

以上、いくつかを紹介してみましたが、
怖くなりませんでしたか?

けっこうなガクブル((((;゚Д゚))))エピソードですよね。

 

読んで心の不安が増大した方は、この本を読んでみることをおススメ致します。

レビューまとめ

親の介護についての本なのですが、読後感は「面白い!」です。

知りたい内容や聞きたい話がいっぱい載っていて、夢中で読んでしまいました。

 

葉っぱは昨年実父を亡くしましたが、持病で入退院を繰り返していた中で「明日は退院」という夜の容体急変でしたので、不幸中の幸い(?)ながらまだ、介護の現実や認知症に向き合ったりという経験はありません。

その今の時点での漠然とした介護の知識と、実父の死によって発生したわずかながらの手続きやささいな事件を経験したことをふまえても、十分な内容だったと思います。

 

そして改めて葉っぱのブログの本来のネタでもある、カラダの健康と食事についても考えざるを得ません。

やはりできるだけ認知症や介護など人の世話にならず、自分の面倒は自分でみれるように、ピンピンコロリで幕をひけるように、これからも自分の体をしっかりメンテナンスしていかなければと思います。

 

少なくとも、介護について知識ゼロだった葉っぱが、この1冊読んだだけでだいぶ気持ちがラクになったり、万が一のときにはこんな方法もあるんだ!という前向きの気持ちになれました。

 

葉っぱ的には35歳オーバーの、(ご両親がご存命であれば)必ず読むべき人生の教科書の1つに指定してもいいのではなかろうかと思うくらいです。

本当に、読んで欲しいです。

あなたの今後の、よりよい人生のために。

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ちなみに年始の夫婦ゲンカの結果は、「雨降って地固まる」でしたが、
このレビュー記事が予定より大幅に遅くなりました…。