食と健康 厳選10冊

【2冊目】あなたは『食品の裏側』を読む勇気がありますか?「自分がつくっている食品は家族には食べさせない」そんなモノを私たちは日々食べているのかも。

あなたは『食品の裏側』を読む勇気がありますか?

知りたいと思いつつも、知る怖さのほうが強かったかも知れない食品添加物の本をついに読んでみた葉っぱ(@kikaku)です。

少なくとも5・6年まえにはこの本の存在を知っていたとは思いますが、なかなか読む勇気がありませんでした。

 

食べ物や健康に興味をもつ以上、読まないわけにはいかないんですが腰が重かった~(;´∀`)

 

今回読んでみて。
わかっていたけど…改めて恐ろしさを感じるとともに、静かな怒りを感じないではいられません。

 

 

現在葉っぱは2年前から西式甲田療法をベースに「食の断捨離」を実践しているので、食品添加物をほぼとらなくてすむ食生活をしています。(とはいえ、脱線もしょっちゅうですが(-_-;)

だからこそ、この本を読む勇気が出て、かつ冷静に読むことができましたが……それでも「ガクゼン」でした。

 

食生活を変える前だったら、怒りはおさえられたでしょうか。

 

やるせない気持ちが残りますが、でも事実を認識することではじめて「次にどうするか」を考えることもできるのだと思います。

 

 

葉っぱは、この事実を知ったことを前向きに活かしたいです!!
だってこんな現実、イヤだもの(T_T)

 

 

今回葉っぱが紹介するのは『食品の裏側』(安部司著/東洋経済新報社/2005)です。

 

でもこれを読んだらもう止まらずに『食品の裏側2 実態編』(安部司著/東洋経済新報社/2014)、『なにを食べたらいいの?』(安部司著/新潮社/2009)と計3冊読んでしまいました。

読みだしたら、とまりませんでした。

あなたが自給自足で暮らしていないなら、一度はどれかを読んでみるべきだと思います。

身近に売られている食品の「からくり」がリアルにわかる、一番読みやすくてわかりやすい本です。

 

読んだ上で、どうするかはあなたの自由。

でもまずは現実を知ること。そこからすべてははじまります!

この本を書いたのは、元・食品添加物の専門商社のトップセールスマン。

添加物のソムリエ、歩く添加物辞典と呼ばれた男。

著者の安部司(あべつかさ)氏は、その仕事がら「机上の研究」ではなく食品添加物の現場を「じか」に見てきた方です。

純品の添加物ならほぼすべて、食品に混じりこんでいるものでも100種類ほどの添加物を、舌で見分けることができます。

なりたいとは思いませんが、すごい…。本当に「プロ」ですよね。

 

安部氏は大学で化学を専攻し、入社した会社で「日本一の添加物屋」をめざして日々まい進。

朝4時に起きて工場に出向き、仕事を手伝って現場になじみ、どの食品にどのような添加物が必要かを肌でまなぶ。人間関係を築き上げ、現場が必要とする食品添加物をすすめ、最終的には「食品添加物の神様」とまで言われるようになったそうです。

 

本当に優秀な営業マンですね。

 

そして彼が売り歩いていたのは、だれもが喜ぶ

魔法の粉 = 食品添加物

でした。

暗い土色で、形もドロドロのタラコ。それが添加物の液に一晩漬けるだけで、赤ちゃんの肌のようなプリプリのタラコに変貌するのです。

食品業界では、食品添加物を『クスリ』と呼ぶ。

現場になじむと、最初は口もきいてくれないような工場長の頑固オヤジさん達がじょじょに心を開いて世間話をするようになり、そして悩みを打ち明けてくれるようになるそうです。

そこで安部氏の出番です。

麺の製造工場のオヤジさんが、品質はいいけど日持ちがしない麺についてこぼすと、

「それだったら、いいのがあります。『プロピレングリコール』という添加物を使うと全然違いますよ」

「あと、『PH調整剤』を入れると日持ちしますよ」

 

餃子の皮の製造工場で、工場長が皮が機械にくっついてラインが止まることをこぼせば、

「じゃあ『乳化剤』を入れましょう。作業がグンとラクになるし、ひからびも防げますよ。あと『増粘多糖類』も入れると、コシが強い皮になります。それぞれ2種類ずつ使ってみたらどうです?」

と、「悪魔のささやき」をはじめるのです。

 

その後、工場長たちは「あの『クスリ』はすごいよ!」と大喜びし、安部氏は営業売り上げをどんどんのばす。会社によっては安部氏のてがけた商品だけでビルが建ったそうです。

 

この本が、ただの告発本としてだけではなく読み物としても面白く、かつリアルで分かりやすいところに、トップセールスマンだった安部氏の能力の高さを感じます。

なぜ、食品添加物がこわいのか。

「安全」という名の薄氷の上を歩いているわたしたち。

  • 「添加物の複合摂取」問題

添加物は厚生労働省がひとつひとつ毒性のテストをして、一定の基準を満たしたもののみが認可されている

…ではありますが、これは単品使用の場合のテストであって複数の添加物をとった場合の実験は十分に研究されていないそうです。しかも動物実験のみ。

食品添加物を大量摂取するようになって数十年。わたしたちはまさに今、人体実験の真っ最中なのかもしれません。

 

  • 食品添加物の一括表示問題

「それじゃあ、添加物の少ない商品を買うようにしよう」と思ったあなた。

食品の裏側のラベルを確認し「3種類くらいなら…」と思って購入した商品が、じつは「一括表示」という食品メーカー側に都合のよいラベル表示になっているそうです。

たとえば食品の変質・変色を防ぐ「PH調整剤」。

これは、ひとつの物質名ではありません。「クエン酸ナトリウム」「酢酸ナトリウム」「フマル酸ナトリウム」「ポリリン酸ナトリウム」といった添加物の「集合体」なのです。

4~5種類は使われているのが普通です。それぐらい入れないと、PHの調整効果がでないのです。

 

  • 表示免除

加工食品においては、添加物を含む原材料をすべて表示しなければいけないと食品衛生法で決められているそうですが、

  1. キャリーオーバー
  2. 加工助剤
  3. バラ売りおよび店内で製造・販売するもの
  4. パッケージが小さいもの
  5. 栄養補助剤

の5つには「表示免除制度」があり、添加物のはびこる温床にもなっていると安部氏は本の中で語っています。

 

あの小さな食品ラベルに、すべての食品添加物を記載するのは大変ですよね。

見栄えもよくないですし、こんなにたくさんの『クスリ』が使われていることを知ってしまうのは買う方も気分が悪いでしょう。

なので表示はだいたいにしておきましょうか。そのほうがお互いに都合がいいですからね。

 

…と思ったかどうかはわかりませんが、お役所側の食品メーカーと購入者に対しての思いやりがあふれている制度なのは間違いないですね。本当の思いやりとは何かを考えさせられますが。

 

ちなみに安全性が確認されている添加物でも、かなり古い時代の検査で認可されて以降そのままになっているものもあるそうですし、認可されていたものに「発ガン性」が見つかってあわてて認可が取り消しになることもザラにあるそうです。

ラベルだけでは読み取れない、見えない「裏側」がたくさんあるのです。

 

身内には食べさせたくないものをつくって売る大人たち。

売り上げが右肩上がりの超多忙スーパーセールスマンだった安部氏。

娘さんの誕生日に奥様がテーブルに並べたお料理の中から、子供たちの大好物という「ミートボール」を1つ口に入れてガクゼンとします。

それが、ほかならぬ自分が開発したミートボールだとすぐに気づいたからです。

 

本来なら産業廃棄物となるべきクズ肉を、添加物を大量に投入して「食品」に仕立て上げた――それがこのミートボールだったのです。

 

本来なら使い道がなく廃棄されるものを、食品として生かした環境にもやさしい商品。1円でも安いものを求める主婦の救いでもあり、国の認可した添加物を正しく使ったまさに食品産業の発展にも役立っている仕事。

 

その自分の誇りでもあった結果の商品は、自分のこどもには食べてほしくないものだった。

 

そのことに気づいた安部氏は翌日すっぱり会社を辞めたそうです。

 

その後、思い出したのは営業先での以下の言葉だったそうです。

  • ある工場長さんの「俺のところのハムは食べるなよ」
  • 漬物工場の経営者の「うちの漬物は買うな」
  • 餃子屋さん・豆腐屋さんの「自分のところでつくっている食品は食べない」

この言葉を聞いて、どう思いますか?

調味料の裏ラベルと違い左3つは葉っぱが買う調味料、右の1つは言っても聞かない夫が使う調味料。ラベルを見ると差が歴然…。

添加物から身を守るには?

添加物とのつき合い方。

コンビニ生活にしろ、スーパーで食材を買って自炊しても、意識せずにふつうに買い物をすると一日60種類以上の添加物をかるく摂取することができるという現代社会。

 

食品添加物を使うな!というのは簡単ですが、わたしたちはその恩恵も受けているのです。

 

安部氏は食品添加物と上手に付き合う方法として5つのポイントを述べています。

  • 「裏」の表示をよく見て買う――まずは手首の練習から
  • 加工度の低いものを選ぶ――手間をとるか、添加物をとるか
  • 「知って」食べる――1週間というスパンで考える
  • 安いものだけに飛びつかない――安いものには理由がある
  • 「素朴な疑問」を持つこと――添加物と付き合う最初の第一歩

「なんでこんなに安いのだろう?」と思ったときに、「裏」をひっくり返してラベルをみることが身を守る方法だといいます。

別にカタカナの添加物の名前を覚える必要はなく、

台所にないもの = 食品添加物

と考えればいいそうです。

そして、素朴な疑問を持つことが大切だといいます。

  • なぜこの明太子は、こんなにキレイな色なのか
  • なぜこのハンバーグは安いのか
  • なぜパックサラダは、いつまでもしなびないのか
  • なぜコーヒーフレッシュは使い放題なのか
  • なぜ自然に育った野菜が均一にそろっているのか

 

葉っぱも食の断捨離をはじめて以来、ラベルは常にがっちり見る派です。スーパーで買えるものは売り場の一部でしかないと気づいたときは「ガクゼン」としました。

今まで、自分は何を食べていたんだろうかと。

消費者は、「完全に被害者」ではない?

安くて便利ならばと、なんの問題意識も持たずに食品を買う消費者の側にも責任はあるのです。

消費者が、少しでも

  • 安いもの
  • 便利なもの
  • 見かけがきれいなもの

を求めるからこそ作り手はそれに応じるしかないという現実もある、と安部氏は本で述べています。

でも、どうでしょうか。

もしはじめから、

  • このレトルト商品はとても便利ですが、添加物は20種類以上利用されており、あなたの味覚を破壊する恐れがあります。
  • この500㎖のペット飲料はさわやかな味ですが、じっさいは糖分が50グラムほど入っており空腹時に飲むと血糖値が急激に上がり、糖尿病になる可能性が高くなりますのでご注意ください。
  • このレンコンの水煮は中国から仕入れたときは真っ黒でしたが、漂白剤で真っ白にしてありますのでキレイです。

と、情報がわかりやすく開示されていれば消費者だって、そんな簡単にリスクに手を出すことはないハズです。

まあそんな表示、ありえませんけど…。

あなたはインスタント食品が、毎日使っているニセモノの調味料が、子どもの大好きなジュースが、どのように作られているか知っていますか?

知ればさすがに、考えざるを得なくなります。

レビューまとめ

この本は60万部のベストセラーだったそうです。が…。

安部氏はいまや全国から講演に呼ばれるようになったそうです。

その一方で、食品添加物に無頓着なふつうの人たちも未だにたくさんいます。

 

安部氏のこの本の発行は2005年。でも、いまだにこの本に書かれている知識は人々の常識ではありません。

その後『食品の裏側2 実態編』が2014年に発行されていますが、その中で安部氏は

日本の添加物事情は変わったかというと、残念ながらまったく変わっていない、いや、それどころか事態は年々深刻化しているといっても過言ではありません。

と述べています。

本だけでなく、同じような内容が雑誌でもたまに特集されますが、それでも食品添加物の情報が一般的にならず、状況も一向に変わらないのはなぜなのでしょうか?

 

それに、テレビでこの問題を正面から取り扱うことがほとんどないのはなぜでしょうか。CMで一番多い商品が何かを考えればわかるような気がしませんか?

 

 

まず読んでみてから、どう行動するかは個人の自由です。

  • 「読まなかったことにする」
  • 「考えないことにする」
  • 「今を楽しむ」
  • 「食べるものをみなおす」
  • 「食品会社に文句を言う」
  • 「加工品を食べない決心をする」…

読んだあと、あなたには選ぶ自由があります。

 

「便利さ」の代償は、知らないうちに「あなたの体」がすでに支払っているんですから。